開業
2024/06/21
焼き鳥屋を開業したい!でも何からすれば良いの?と悩まれている方もいるのではないでしょうか?今回の記事では焼き鳥屋の開業を考えた人がまず最初に調べる開業資金のことだけでなく、メリット・デメリットなども紹介します。
「焼き鳥屋を開業する際にどれくらいの費用がかかるの?」
「焼き鳥屋の開業にはどんな資格が必要?」
「焼き鳥屋を開業する際の成功するポイントは?」
について徹底解説しちゃいます!成功ポイントを押さえて焼き鳥屋を開業しましょう!
焼き鳥屋を開業する際に必要な開業資金と準備について説明します。
店舗の規模と居抜き物件かスケルトン物件かによって異なりますが、焼き鳥屋の開業資金には500万円〜1,500万円必要です。また開業資金には初期費用と運転資金の2種類があります。それぞれについて説明します。
初期費用の中の物件取得費用は店舗の規模によって大幅に変わります。物件取得費用を抑えたい場合はスケルトン物件などを検討しましょう。
物件取得費 | 300~600万円 |
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内外装工事費 | 120万円 |
厨房設備費 | 50万円 |
販促費 | 20万円 |
雑費 | 50万円 |
合計 | 540~840万円 |
焼き鳥屋は他の飲食店に比べて原材料費が安いため負担少なく経営することができますが、フードロスが多くてすぐに赤字になってしまうので食材管理は徹底するようにしましょう。
水道光熱費20万円
人件費 | 100万円 |
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賃貸料 | 30万円 |
原材料費 | 100万円 |
販促費 | 10万円 |
雑費 | 10万円 |
合計 | 270万円 |
焼き鳥屋だけでなく飲食店を開業する際に必要な資格があります。「飲食店営業許可」「食品衛生責任者」と店舗規模によりますが「防火責任者」は必ず必要となりますので、余裕を持って準備しましょう。
飲食店営業許可は、飲食店を開業する際に必ず必要です。店舗設備が飲食店として適切かどうか保健所が確認し合格することで営業許可証を得ることができます。
食品衛生責任者は飲食店全てで必要な資格で、保健所に店舗の営業許可申請をする際に必要です。お店の誰か1人が必ず持っている必要がありますが、店長でなくても問題はありません。
ただし同じ1人の食品衛生責任者に複数店舗を任せることは原則出来ないため、注意しましょう。食品衛生責任者は各都道府県等の食品衛生協会実施の講習会を受けて取得可能です。
防火管理者の主な役割は、火災の発生を未然に防ぎ、万が一火災が発生しても被害を最小限にとどめる対策をすることです。主な仕事は、消防計画の作成、消防訓練の実施、避難路等の維持管理です。こちらも講習会を受けることで取得可能です。
上記以外のお店に合った資格や食品衛生責任者や防火管理者についてより詳しく下記ページで解説していますので、是非参考にして下さい。
飲食店開業に必要な資格について
焼き鳥屋は他の飲食店と異なり開業しやすいです。何故他の飲食店より焼き鳥屋が開業しやすいのか焼き鳥屋の特徴について解説します。
焼き鳥屋のサービス内容としては、調理と料理提供がメインになります。狭い店舗規模で営業する場合、カウンター席にして目の前で焼き鳥を調理しすぐにお客様に提供できるようにすると店長一人でも営業が可能なため人件費もかかりません。
シンプルな営業形態ではありますが、調理と料理提供以外にも仕入れや料理の仕込み、売上管理、清掃など細かい部分を挙げると沢山あります。
店長一人や少数のスタッフで経営する場合はメニュー数が多いと料理の仕込みだけでも時間がかかるためしっかり計画を立てると良いでしょう。
焼き鳥屋のメニューはメインの鳥だけでなく豚や牛と幅広く人気です。ねぎまの場合は塩とタレどちらも美味しく人気があり、ささみは味がシンプルなため梅シソや明太子と合わせたメニューなど味付けを変えてバリエーションを増やすとお客様にも喜ばれます。
そのお店オリジナルのメニューを作るなどして他のお店との差別化を図りましょう。
まずは焼き鳥屋を開業する際のメリットについて紹介します。
焼き鳥屋は原材料費が安く、運営コストを抑えれるメリットがあります。焼き鳥屋のメインである食材は鶏肉や調味料、野菜など原材料費が安いものを用意することで幅広いメニューの提供が可能です。
高級志向の焼き鳥屋を除けばブランド鶏を使う必要もないため原材料費が安く、アルコール類の注文も入りやすいため、高い利益率が見込めます。
焼き鳥屋はカフェのようにお洒落にする必要がなく、大衆的なお店が好まれるため居抜き物件などを契約することで内外装費にお金をあまりかけずに開業することができます。
また10坪ほどの小さなお店でも開業可能なため、事業計画書をしっかりと考えることでどれくらいの店舗の規模にするかを検討するようにしましょう。
メインメニューの焼き鳥はある程度決まっており、鶏肉の部位がそのままメニューになります。調理工程も焼くことがメインのため、営業形態もシンプルです。
そのため、未経験でも焼き鳥屋は経営しやすいことがメリットとして挙げられます。
焼き鳥は、年齢や性別を問わず多くの人々に愛される料理です。シンプルに鶏肉をタレや塩で味付けして焼くだけという手軽さから、誰にでも受け入れられやすいです。
一般的にはお酒のおつまみとして親しまれていますが、スーパーやコンビニでも購入できるため、子どもにも人気があります。
このように顧客層が広いため、焼き鳥屋を開業すると幅広い客層を引きつけやすく、リピーターも期待できるという利点があります。
次に、焼き鳥屋を開業する際の注意すべきデメリットを紹介します。
焼き鳥屋を開業する上で一番のデメリットはライベル店が多いことです。低価格、均一価格で提供する大手チェーン店が多いことが挙げられます。
またライバル店よりも集客しようと価格を値下げした場合の質のムラは少ないものの利益優先で食材の質を落とすと客足が遠のく原因になるので注意しましょう。
焼き鳥屋のターゲット層はサラリーマンや大学生が多いため、繁華街や駅近のような人が多い立地条件が好ましいです。初期費用の物件取得費用を抑えれたらベストですが、繁華街や駅近などの物件の場合、物件取得費用や賃貸料は高額になることが多いので、開業資金は十分に用意しておきましょう。
焼き鳥屋の売上は立地条件で変わるため、初期費用や賃貸料を抑えるために安い物件を契約することはやめましょう。
焼き鳥屋は主に夜の営業が中心となるため、営業時間が限られてしまうのがデメリットです。
多くの焼き鳥屋は夕方から深夜にかけて営業し、昼間はほとんど稼働していないため、売上が夜の時間帯に集中しがちです。
このデメリットを補うためには、昼間でも違和感のない内装にしてランチ営業を取り入れると良いでしょう。ランチメニューを提供することで、ビジネスマンや家族連れなど、夜とは異なる顧客層を取り込むことができます。
また、テイクアウトに力を入れることも有効です。テイクアウトを充実させることで、昼間の売上を増やし、忙しい顧客や家で楽しみたい顧客に対応することができます。
デリバリーサービスを導入することも一つの方法で、これにより稼働時間を超えて売上を伸ばすことが可能になります。
このように稼働時間が短いというデメリットを克服するためには、ランチ営業やテイクアウト、デリバリーなどの工夫が必要です。これにより、限られた営業時間内でも安定した売上を確保することができます。
焼き鳥屋の排気口からの煙は通行人の胃袋を刺激して客寄せにもなるものの苦情に繋がることが近年増えてきました。排気口の周囲に大きなフードを取り付けたり、こまめな排気口の掃除やフィルターを取り付けるなど工夫をしましょう。
焼き鳥屋は費用面・業務面でも参入しやすい飲食店のひとつです。しかし、せっかく開業したのに数年も経たず閉業、、、というケースも少なくないのが現状です。
そこで、ここでは焼き鳥屋の失敗する原因とその回避方法を紹介します。
看板メニューがない焼き鳥屋は、競争激しい市場で生き残るのが難しくなります。
焼き鳥屋では定番のモモ、ネギマ、つくね、野菜串などのメニューがどこの店でも提供されています。お客様はメニューを見ずに注文できるほどこれらの定番商品に馴染みがあります。
確かに、焼き鳥屋の主力商品は焼き鳥ですが、定番メニューだけでは他店との差別化が難しいのが現実です。他店との差をつけるためには、定番メニューに加えて独自の看板メニューを持つことが重要です。
例えば、特製のタレやスパイスを使ったオリジナル串、特定の地域や食材にこだわった一品、または季節限定のメニューなど、他店にはない魅力的な商品を提供することで、リピーターを増やすことができます。
看板メニューは、お店の個性を強調し、顧客に特別な体験を提供する手段となります。
ただ価格を下げるだけの競争は、品質の低下を招き、結果的にお客様の信頼を失うリスクがあります。価格競争に頼らず、品質と独自性を兼ね備えた看板メニューを持つことが、長期的な成功につながるでしょう。
焼き鳥屋を運営する上で、原価率の管理は重要ですが、あまりにも原価率にこだわりすぎることが失敗の原因になることがあります。
焼き鳥屋では主に鶏肉を使用します。鶏肉は他の食材に比べて原価を抑えやすい素材ですが、安価な鶏肉は品質が低いことがあります。
原価率を抑えるために安い鶏肉を仕入れたとしても、その結果としてお客様からの注文が得られなければ売上にはつながりません。
また、原価率を下げるためには、食材や調理法の質を落とすことになります。しかし、品質の低下はお客様の満足度を下げ、結果的に集客力の低下につながります。集客力が低下すれば売上が減少し、最終的には閉店に至る可能性も考えられます。
焼き鳥屋の成功には、原価率だけでなく提供する価格、商品の品質、そしてお客様の満足度をバランス良く考えることが不可欠です。原価率の管理は重要ですが、品質やサービスにも同じくらい注意を払うことが成功の鍵となります。
焼き鳥屋を運営する際、多彩なメニューを提供することは、お客様の満足度を高めるための重要な要素の一つです。しかし、メニュー数があまりにも多すぎると、予想外のリスクを引き起こすことがあります。
まず、メニューが多すぎると、在庫の回転が悪くなります。焼き鳥屋では新鮮な食材の提供が求められるため、在庫が滞ると食品ロスが増え、原価率が上昇してしまいます。
また、オペレーションの面でも、多くのメニューを準備することで調理時間やスペースの効率が低下し、サービスの質やスピードに影響を及ぼす可能性があります。
失敗を防ぐためには、以下の対策が有効です。
売れ行きの悪いメニューを見直し、ラインナップから外すことで、在庫の回転を改善し、原価率を抑えることができます。
定期的にメニューを入れ替えることで、お客様の興味を引きつけ、新しい味覚を提供することができます。しかし、期間限定で提供することで在庫管理をより効果的に行うことができます。
焼き鳥屋の成功には、メニューの取捨選択が重要です。
適切なメニューのラインナップを構築し、品質とサービスの向上に努めることが、長期的な成功につながります。
先ほどデメリットでライバル店が多いと説明しました。ライバル店との差別化を図ることがお店を長く続けるコツと言えます。
焼き鳥屋を経営していく上での成功するポイントを紹介していきます。
学生や若いサラリーマンなどをターゲットにしている場合は薄利多売にすると集客することが出来ます。反対に経済力のある層をターゲットにする場合は、ブランド鶏で高級志向にするなど明確なコンセプトにすることでライバル店と差別化を図ることができます。
また回転率を重視する場合は立ち飲み屋スタイルの焼き鳥屋も検討してみましょう。
先ほど焼き鳥屋は立地条件が重要と紹介しましたが、人通りの多い場所を選ぶだけではなくコンセプトにあった立地条件で開業しましょう。
人通りの多い場所はビジネス街、繁華街、商店街などが挙げられますが、一見同じように見えるもののそれぞれの客層など異なってきますので説明します。
ビジネス街は仕事帰りのサラリーマンがメインターゲットとなりますが、ランチ営業をすることで昼間も安定した収益を狙うことができます。昼間はセットメニューを提供するなどして客単価を上げるようにしましょう。
繁華街は幅広い層がターゲットになります。休日に来店するお客様が多いため、休日の集客数が売上を決めます。繁華街は賃貸料や開業時の物件取得費用が高いため、しっかりと事業計画を立てて見込みがあるかを確認しましょう。
また平日はサービスドリンクを提供するなどして集客することも忘れないようにしましょう。
商店街はビジネス街や繁華街に比べて年齢層が高い傾向があります。商店街は大手チェーンが入ることも多く価格競争も起こるため、商店街に出店を検討している場合はしっかりとライバル店のリサーチをしましょう。
今回の記事では焼き鳥屋を開業する際の開業資金やメリット・デメリット、成功するためのポイントについて紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?焼き鳥屋は調理やメニューがシンプルなため飲食店の中でも開業しやすいです。
ですが、ライバル店も多いことから廃業するお店も少なくありません。長く経営するポイントは他のお店との差別化が重要と言えるのでしっかりと計画を立てて開業しましょう。