経営
2023/03/14
これから飲食店を開業しようと考えている方にとって、流行りやトレンドは必ず抑えておきたいポイントです。とくに飲食業界は流行り廃りが激しく、1年間で大きなブームとなる商品もあれば、ロングセラーとなる商品もあります。
近年の社会の変化から、流行る飲食店の形態を見極めることもできるでしょう。
「これから流行る飲食店の特徴は?」
「これから流行る飲食店の具体的なジャンルとは?」
「これから伸びる飲食店ってどんなお店?」
そこでこの記事では、これから流行る飲食店の特徴・業態・傾向を徹底紹介します!上記の疑問をお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。
飲食業界では「タピオカ」「バスクチーズケーキ」など、食品自体のブームが注目されがちですが、飲食店の形態にも目を向けてみましょう。
コロナ禍によってテイクアウトやデリバリーの需要が急増したように、これから流行る飲食店の形態を見極めることで、多くの顧客獲得に繋がります。
これから流行る飲食店の特徴として、まず挙げられるのが「専門店」です。専門店は他店との差別化が図れる、コンセプトがお客さんに伝えやすいなどのメリットがあります。
以前から専門店は存在しているなか、どうしてこれから流行るといえるのかというと、デリバリーやテイクアウトの需要が増加・安定してきたからです。
せっかく唐揚げをテイクアウトするなら、幅広いメニューを取り扱っている飲食店よりも唐揚げ専門店から注文したくなりませんか?この心理を利用できる専門店は、これから流行る飲食店の大きな特徴となるでしょう。
専門店化することで「◯◯専門店」という引きの強い看板を手にし、集客がしやすくなります。強みが明確にある専門店はファンもつきやすいでしょう。
おうち時間が定着している現在、以前と比べると外食機会が減少したことは明らかです。そのため、1度の外食に高い付加価値を求める傾向にあり、高価格帯レストランの流行が予想されます。
外食に特別感を感じる方が増えている傾向にあるため、会員制・紹介制を採用した店舗も人気がでやすいでしょう。
会員制・紹介制のレストランは固定ファンを獲得しやすく、不特定多数の集客が困難になりつつある今、リピーターの多い安定した飲食店となることが期待できます。
外食への高級志向を持つ方をターゲットにしない場合は、低価格の大手チェーンに注目することをおすすめします。
外食への特別感が生まれやすくなったものの、低価格で手の出しやすい大手チェーンはいまや生活の1部となり、社会に深く浸透しているため、今度も廃れることなく多くの人から支持され続けるでしょう。
ファミリー層やサラリーマンが気軽に利用できる外食としてはもちろん、テイクアウト需要も抑え、さらにはリーズナブルで手間もかかりません。
飲食店は個人経営だけでなく、フランチャイズの加盟店として開業する方法も選択肢としてあることを覚えておきましょう。
ここ1.2年日本でも脚光を浴びており、これから流行る飲食店として代表的なのは「ファストカジュアル」です。
ファストカジュアルとはファストフードとファミリーレストランの中間にあたる飲食スタイルで、双方のメリットをかね備えている特徴を持ちます。
回転率が高く、多くの客数を確保できるファストフード、客単価が比較的高いファミリーレストランを掛け合わせた飲食店の形態です。
ファストカジュアルが誕生したのはアメリカ合衆国で、「多少値段が高くてもいいから、体によいものが食べたい」というニーズが高まる背景から注目され始めました。
労働力不足が深刻化する日本において、セルフサービスと質の高さの要素を両方満たすファストカジュアル店は、これから流行る飲食店になるでしょう。
毎年さまざまなスイーツやグルメブームが起こるなか、2023年はどのような食品がトレンドとなるのでしょうか。社会の傾向やニーズを分析し、これから流行る飲食店のメニューを調査しました。
近年の健康志向の高まりの影響を受け、2023年は代替食品がトレンドとなりそうです。「グルテンフリー」「大豆ミート」「白砂糖不使用」などのワードを全面的に出した商品が、ますます広がりをみせるでしょう。
「健康で美味しく」を満たす飲食店が脚光を浴びる年になると予想されます。
たとえば、小麦粉の代わりに米粉を利用した「米粉パンケーキ」はグルテンを避けるだけでなく、海外輸入に頼りがちな小麦粉の代わりに国内の米粉を利用することもできます。それだけで「グルテンフリー」「国内産」という魅力を持ち、かつ米粉のモチモチとした食感も強みになるでしょう。
また、イタリアンの飲食店のパスタに豆ヌードルの選択肢も含めることで、普通のパスタが食べたい方と健康的にパスタを楽しみたい方、どちらの顧客も獲得できます。
いまや昭和や平成は「古い」というネガティブなものではなく「レトロ」という魅力的な要素を持つものになりました。とくに若い女性にとって、懐かしい食べ物や雰囲気が新鮮で可愛く映っています。
2023年はレトロを感じる食べ物や、かつて流行ったスイーツが再ブレイクする可能性が高いです。2022年にカヌレが再流行した例もあるため、昭和や平成にはやった食べ物に注目すると良いでしょう。
レトロメニューを提供する際には、レトロな食器で提供したり、メロンソーダやミルクセーキなどの懐かしいドリンクもセットで出すなど、写真を見た方に魅力が伝わるかどうかも重要です。
近年で流行ったスイーツの多くは海外の伝統スイーツでした。たとえば、イタリアのマリトッツォ、スペインのバスクチーズケーキなどが代表的でしょう。
海外の伝統スイーツの魅力は美味しさに加え、新鮮さやネーミングや見た目の可愛さがあり、1度は食べてみたいという気持ちになるところです。
2023年は、雪だるまのようなシュー生地スイーツのフランスの「ルリルージュ」や、パイ生地にナッツなどをはさんで焼いたトルコの「バクラヴァ」などがトレンドになると予想されます。
ここまでは、これから流行る飲食店の特徴やジャンルについてご紹介しました。最後に、これから伸びる飲食店の傾向をご紹介します。以下のポイントを意識したお店づくりを心がけましょう。
コロナ禍により大きくニーズが増加したデリバリー需要ですが、2023年は店舗でのピックアップ需要が拡大すると予想されます。
なぜなら飲食店のメニュー価格だけでなく、配達料の値上げも続いており、デリバリーは消費者の費用負担が大きくなるからです。そのため、2023年はデリバリー需要はありつつも、店舗でテイクアウトする方が増加すると予想されます。
飲食店を開業する際には、デリバリーサービスだけでなく、店舗で直接受け取れるテイクアウトも必ずおこないましょう。
「外食は複数人で行くもの」という考えはなくなりつつあり、ひとりで食べる「孤食」ニーズが拡大しています。現在、単独世帯(ひとり世帯)が日本全体の約35%ほどを占めており、飲食店にもおひとりさまに寄り添ったサービス提供が求められるでしょう。
1人焼肉、1人鍋などのおひとりさまメニューをそろえるほか、1人でも入店しやすい雰囲気づくりをおこなうことが重要です。
この記事では、これから流行る飲食店についてご紹介しました。
これから流行る飲食店には専門性・特別感・新鮮さが求められます。レトロや伝統的なスイーツが流行りやすい2023年は、そこに注目してジャンルを定めることもおすすめです。
現在の消費者ニーズを満たすことが成功のカギを握るでしょう。