開業
2022/09/29
蕎麦屋を開業したいと思ったらまず何をすれば良いの?蕎麦屋を開業するには開業資金だけでなくコンセプトや成功するポイントを押さえる必要があります。
今回の記事では蕎麦屋を開業する際に誰もが思い浮かぶ疑問
「蕎麦屋を開業したいけど準備するものって何?」
「蕎麦屋を開業する上でのポイントは?」
「蕎麦屋を開業したけど具体的な失敗例が知りたい」
などについて徹底解説!成功ポイントだけでなく失敗例も紹介します。今回の記事を参考にあなたの思い描いた蕎麦屋を開業しましょう。
蕎麦屋は飲食店の中でも経営が難しいと言われています。その理由として、開業資金が他の飲食店を開業する時よりも高いこと、それ以外にも手打ち蕎麦の仕込みが手間なこと、客単価が低いことなどが挙げられます。それぞれについて解説していきます。
蕎麦屋の開業に必要な資金はお店の規模にもよりますが、蕎麦屋は小さな店舗でも物件取得費や外装・内装工事費、厨房機器や備品などの費用、開業してからの運転資金を含めると開業資金に1,000万円は少なくとも必要です。
他の飲食店の場合、ジャンルにもよりますが数百万円程度で開業可能なものもあり、そうした安い開業資金で始められる飲食店と比べると、蕎麦屋の開業資金は高く、ハードルが高いと言えます。
蕎麦屋の経営が難しいと言われている理由の1つとして手打ちの蕎麦屋は仕込みが大変なことが挙げられます。蕎麦打ちだけで相当な時間を取られてしまうため、一般的な飲食店に比べると仕込みの労力がより多くかかってしまいます。
もちろん手打ち蕎麦を提供するのではなく既製麺を出すという手もありますが、その店ならではの蕎麦を提供できないので他のお店との差別化が図りにくくなるというデメリットもあります。
蕎麦屋の客単価はほとんどのお店で1人あたり1,000円前後が相場となっています。お酒やサイドメニューやコース料理などがある飲食店と異なり、蕎麦屋は蕎麦単品の注文か定食での注文が多いため、客単価が低くなってしまいます。
蕎麦屋を開業するのに必要な準備について説明していきます。
蕎麦屋を開業する前にどのようなコンセプトにするかをしっかりと決めましょう。立地条件、提供メニュー、メニューの価格などを曖昧に決めて開業してしまうと、思っていた以上に売上が伸びない、集客がうまくいかないなどの悩みに直面し、資金繰りがうまく行かず、開業してからわずか数ヶ月で廃業ということも少なくありません。
ターゲット層を決めることで、店の方向性が明確になります。ファミリー層やサラリーマン層のどちらもと多種多様のターゲットを狙うと、メニューが増えすぎてしまい、食材の仕入れなどの手間などが増え、食材ロスが起きてしまうなどの原因が起きるためターゲット層をきちんと決めましょう。
蕎麦屋を開業する前に蕎麦職人として技術取得を磨くか、製麺機を導入して効率的に蕎麦を提供するかの運営方針を決める必要があります。手打ち蕎麦の場合、高い技術が求められます。安定した味を保つために、修行をして経験を積みましょう。
蕎麦屋に弟子入りすると3年以上デビューするまでにかかると言われているので自身のお店を持つのはその先になることを知っておきましょう。自身のお店を持つのは先になりますが、蕎麦屋に弟子入りすることで蕎麦の技術だけでなく、蕎麦屋の運営に必要な知識や技術を学べるメリットがあります。
もちろん製麺機でも手打ち蕎麦に近い品質の麺を作ることが可能ですが、手打ち蕎麦の技術があればお店のセールスポイントにもなるため蕎麦屋開業の成功には有利です。
融資の際に必要な事業計画書には、ターゲット層や競合店との差別化、売上の見通しがどれくらいの期間で立つかの項目があるのでしっかりと記載するようにしましょう。
開業資金に必要な金額なども細かく書く必要があり、事業計画書でどれくらいの金額が開業に必要かをきちんと把握することで開業してからも安心して経営することができます。
立地条件で高い賃料の物件を選んでしまうと開業後に売上があっても、賃料に利益を持って行かれて手元に残らないということもよくあります。支払える無理のない物件を選ぶようにしましょう。
曖昧に事業計画書を書いてしまうと融資も通りにくくなるので、事業計画書をしっかりと記載しましょう。
蕎麦屋開業の具体的な失敗例を紹介していきます。
手打ち蕎麦でこだわりを出したものの、蕎麦の種類でそば粉を変えたり、天候で製麺作業の工夫を怠ると、提供する蕎麦の品質がまちまちになってしまい客離れの原因になるので注意しましょう。
手打ち蕎麦は、粉をこねて生地を伸ばすといった力仕事が毎日の作業にあります。最初のうちは大丈夫と思っていても、客数が増えたり疲れが溜まると体力の限界で麺づくりが難しくなり、廃業を余儀なくするお店も少なくありません。
また体力温存のために仕込みを少なくしてしまうと、お客さんの数に見合った量の麺を用意できなかったことで見込み客を失ってしまうと、収益を圧迫します。開業前に製麺方法は十分検討しましょう。
開業後に思った以上に集客できず売上が立たずに廃業になることもあります。また売上を確保できても、店舗の賃料や設備などを支払うと手元にお金が少ししか残らない場合もあります。
売上アップを図るために来店客数を増やそうとメニューの価格を安くしても、思っているほど客数が増えなければ赤字経営になってしまいます。その結果、利益が確保できず蕎麦屋の経営に失敗してしまうわけです。
自分自身の生活費や店舗運営に最低限必要な費用を考えた上で、店舗の規模やメニュー価格を決める必要があります。
蕎麦を売りにしているのに集客するために幅広い料理を提供してしまったり、元々は落ち着いた雰囲気の蕎麦屋さんでの営業のはずが回転率を上げるために立ち食い蕎麦に変更してしまったりと当初からのコンセプトからブレてしまうと客離れの原因になるため注意しましょう。
集客をしたい場合はタイムセールでドリンク一杯無料にするなど工夫をすると良いでしょう。
先ほどは失敗例を紹介しました。次は蕎麦屋を開業する際の成功するポイントを解説します。
蕎麦のみの単品メニューではなく、ご飯やおかずなどのサイドメニューをつけてセットメニューとして収益アップを目指しましょう。また季節の食材を取り入れることでリピーターの確保などもしていきましょう。
季節の食材はお蕎麦やおかずだけでなく、デザートに季節の果物を提供しても喜ばれます。その蕎麦屋ならではのオリジナルメニューやお店の強みとなるメニューを作り、他のお店と差別化を図ることもポイントです。
ランチタイムは蕎麦かセットメニューのみにし、夜の営業時間や土日祝日などはお酒を提供して集客アップを目指しましょう。お酒は利益率が高く集客アップにも繋がります。
また日本酒や焼酎などの酒の瓶は店舗のインテリアとしても映えるため、昼間来たお客様への宣伝にもなります。お蕎麦に合うお酒をメニューに記載したり店長やスタッフがお客さんに勧めるなどすると他のお店との差別化も図れます。
回転率を上げることも成功するポイントの1つです。サラリーマンが多い立地などによっては立ち食い蕎麦屋のような回転率を上げる営業の仕方をするのも一つの手です。立ち食い蕎麦で使用される食材は、蕎麦や天ぷらに使用する野菜やエビ、ネギなどで日持ちもしやすく食材ロスにもなりにくいです。
また普通の蕎麦屋でも椅子や机の数を来店されたお客様の傾向を見て調節するようにしましょう。1人のお客様が多いのに4人テーブルがあると稼働率が下がってしまいます。1人のお客様が多い場合はカウンター席の導入なども検討しましょう。
今回の記事では蕎麦屋の開業について解説しましたが、いかがでしたでしょうか?開業資金を十分に準備できたとしても蕎麦屋としてのコンセプトがブレてしまうと客離れの原因になります。
蕎麦だけの単価は低くても、セットメニューとして提供するなどの工夫をすることで高い収益を目指すことも可能です。紹介した成功するポイントを参考にして是非あなたならではの蕎麦屋の開業を目指しましょう。
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