クレープ屋開業のメリット・デメリットは?開業資金や必要なもの

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2023/06/06

クレープ屋開業のメリット・デメリットは?開業資金や必要なもの

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子どもはもちろん大人からの人気の高いテイクアウトの定番スイーツの「クレープ」。世代や時代問わず安定して売れていることから、飲食店を開業するならクレープ屋にしようと考える方も多いでしょう。
 
そこで今回は、クレープ屋の開業を検討する方が直面する以下の疑問について、徹底解説していきます!
 
「クレープ屋の開業はどんなメリットやデメリットがある?」
 
「クレープ屋の開業に必要なものはなに?」
 
「クレープ屋の開業資金はどれくらいかかる?」
 
クレープ屋を開業する手段や成功するためのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
 

クレープ屋を開業する手段はさまざま

クレープ屋のクレープクレープ屋といったら屋台やキッチンカーのイメージが大きいと思いますが、開業する手段は次の4種類に分かれます。
 
  • 店舗(路面店)
  • 移動販売(キッチンカー)
  • インターネット販売
  • フランチャイズ加盟
 
店舗を構えて販売するとイートインコーナーを作れるため、内装にこだわったり他のメニューも販売できたりと、他店との差別化がはかりやすくなります。
 
一方で、一度開業すると簡単には移動できないことや、初期費用が高くなりやすい点などがデメリットです。
 
キッチンカーはイベント会場などの人通りの多い場所に出店できること、家賃が発生しないため費用を抑えやすいところがメリットとして挙げられます。
 
しかし、出店する際には自治体ごとに営業許可を取得しなければいけなかったり、店舗営業よりも提供数が限られる点がデメリットです。
 
そのほか、店舗を構えずにオンラインのみで開業する方法や、すでに知名度のあるクレープ屋のフランチャイズに加盟して開業する方法もあります。
 
このように、クレープ屋を開業する手段はさまざまですが、それぞれメリット・デメリットが異なるため、事前にきちんと調べておくことが大切です。
 

クレープ屋開業によるメリット

クレープ屋を開業するメリットは、主に以下の4つです。
 
  • 希少性が高く安定した人気がある
  • 場所や時間を問わず需要がある
  • 原価が低く収益性が高い
  • メニューアレンジの幅が広い
メリットごとに詳しく見ていきましょう。

希少性が高く安定した人気がある

クレープが安定した人気を誇る理由には「希少性」があります。クレープは日本で定番のスイーツながらも、いつでも食べられるような日常的な食べ物ではありません。
 
クレープは家庭で作るようなスイーツではなく、スーパーなどで販売されているケースもほとんどないため希少性が高く、クレープ屋があるとついつい買いたくなってしまいます。
 
年齢・性別を問わずに知られている定番スイーツでありながらも、購入できる機会は少ないことから、安定した売上が期待できる点が大きなメリットです。
 

場所や時間を問わず需要がある

数ある飲食店のなかでも、クレープ屋は場所や時間を問わず客数が期待できるところもメリットのひとつです。
 
たとえば、食事系の飲食店の場合、ランチタイムやディナータイムに売上が期待できますが、午前中や14時〜17時などの時間帯に販売数を伸ばすのは難しいでしょう。
 
逆にカフェやスイーツをメインに提供する飲食店は、ランチタイムやディナータイムの客数確保が困難です。
 
しかし、クレープ屋は食事系・デザート系のどちらのメニューも展開でき、テイクアウトできるため場所も問わずに売上を伸ばせます。
 

H3 原価が低く収益性が高い

クレープは原価が低いため、客数さえ確保できれば安定した利益を得ることができます。クレープ生地として主に用いられているのは小麦粉で、牛乳や卵、バター、砂糖などで構成されています。
 
飲食店の原価率の目安は30%ですがクレープの原価は20〜25%が一般的であり、その収益性の高さがメリットといえるでしょう。
 
また、クレープの販売価格は500円程度と広く認識されていることから、今後も値崩れする可能性は低いです。
 
そのため、利益率の低い商品を多く販売することで、全体としての利益をあげる「薄利多売」になることもなく、安定した利益が期待できます。
 

メニューアレンジの幅が広い

クレープ屋を開業する最後のメリットは、アレンジの幅が広いことです。クレープはトッピングのバリエーションを増やすだけでなく、生地にもアレンジを加えやすい商品です。
 
他の食材よりもオリジナリティーを出しやすく、差別化も図りやすいため開業で成功する道が見つけやすいジャンルと言えるでしょう。
 
たとえば、クレープ生地に米粉を使ってモチモチ食感にしたり、タコス風やみたらし団子風などこだわりメニューを開発してみたりと、豊富なメニューが展開できます。
 
さまざまなニーズを予想して、オリジナリティ溢れたメニューを考案しましょう。
 
 

クレープ屋開業によるデメリットやリスク

開業する飲食店のジャンルを検討している方にとって、クレープ屋はとても魅力的に感じるでしょう。しかし、メリットの多いクレープ屋にもデメリットは存在します。
 
  • 提供スピードに限界がある
  • ターゲットが絞られる
  • 季節や時間帯で売上差が出る
 
デメリットとその対策について、それぞれご紹介します。
 

提供スピードに限界がある

多くのクレープ屋では、注文を受けてから商品作成を始めるやり方を採用しています。そのため、他のテイクアウトメニューよりも提供時間がかかってしまう点がデメリットになり得るでしょう。
 
なぜなら、提供スピードが遅いとその分回転率も下がり、販売数も減少してしまうからです。
 
生地をあらかじめ焼いてストックしておくことはできますが、クレープは生クリームや果物などのなまものを多く使うため、完全に作り置きすることは難しいでしょう。
 
お客さんのなかには「できたて」「やきたて」を魅力的に感じる方も一定数いるため、作り置きスタイルはあまりおすすめしません。
 
作業効率を高めるためにあらかじめ野菜やフルーツを仕込んでおく、無駄な料理工程を省くなどの工夫が必要です。
 
また、すぐに提供できるメニューとして「冷やしクレープ」などのメニューを作ることで、急ぎのお客さんにも購入してもらう方法もあります。
 

ターゲットが絞られる

クレープは幅広い人に愛されているスイーツですが、客層の中心は子どもと若い世代の女性に偏っています。そのため、出店場所やイベントの内容によっては、想定以上の売上にならない可能性もあります。
 
具体的には、プロレスやパチンコのイベント、競輪・競馬場での出店など、男性や高齢者向けの場所が当てはまります。
 
クレープを好む男性は多くいますが、子どもや女性と比べると好き嫌いが分かれる食べ物ではあるため、ファミリーや若い世代向けのイベントに出店したり、駅近など世代問わず人通りが多い立地に店舗を構えるなどの工夫が必要です。
 

季節や時間帯で売上差が出る

場所や時間を問わず需要があるところが、クレープ屋を開業するメリットのひとつと紹介しましたが、天気や季節、気温によっては売上の変動があります。
 
クレープの売上を減少させるタイミングは、主に以下の2つです。
 
  • 真夏の昼間・日差しが強い時間
  • 雨風が強い日
 
とくに、キッチンカーやテイクアウトのみの店舗を構えている場合はこの2点の影響を大きく受けやすいです。
 
雨風が強い日や気温が高すぎる日は、テイクアウトをしても食べ歩きできなかったり、購買欲が下がったりするケースが多いでしょう。
 
そのため、クレープ屋を開業する際には、あらかじめ出店時期や時間帯による売上差を理解したうえで、営業の工夫をする必要があります。
 
たとえば、雨の日用のテイクアウト袋をサービスしたり、アイスやソフトクリームを乗せた冷んやりメニューを開発したりと、デメリットを活かした経営戦略をとっていきましょう。
 

クレープ屋の開業に必要なもの

チェックリストクレープ屋は、比較的規模を抑えて開業できるジャンルですが、資金をはじめ、取得が必要な許可や資格、各種設備など必要なものは多岐に渡ります。
 
ここでは、クレープ屋の開業に必要なものを項目別にご紹介します。
 

開業資金・運転資金

クレープ屋を開業する際に必要な資金は300〜700万円程度です。
 
開業資金は店舗やキッチンカーなど、販売手段によっても異なりますが、いずれの場合も大規模な厨房設備を揃える必要はありません。
 
ただし、フランチャイズに加盟する場合は、ロイヤリティなどの費用がかかります。
 
クレープ屋を開業する際に発生する費用は開業資金だけではありません。
 
従業員を雇う場合は人件費や食中毒などの万が一のことに備えた保険料、クレープ屋が軌道に乗るまでの運転資金も必要です。
 
そのため、最低半年分の運転資金は備えるなど入念に資金計画をたてたうえで、開業準備に取り掛かりましょう。
 
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資格・許可

クレープ屋を開業する際に必要な資格・許可は以下の2点です。
 
  • 食品衛生責任者
  • 飲食店営業許可
 
この2点は、クレープ屋に限らず飲食店を開業する際には必ず取得が求められるものです。
 
食品衛生責任者は、都道府県が定める講習会を受講することで取得できる資格です。
 
特別なテストなどはありませんが、講習自体が月1.2回しかなく、申し込み期限も決められているため、開業予定がある場合は早めに受講日を確認しておきましょう。
 
飲食店営業許可は、保健所にクレープ屋の営業許可を申請し、店舗検査に問題がなければ営業許可書が交付されます。
 

各種設備・備品

クレープ屋の営業に必要な設備や備品は、次のとおりです。
 
  • クレープ焼き器
  • レジ周辺機器(決済サービスなど)
  • 実店舗orキッチンカー
  • 冷蔵庫
  • トンボ・スパチュラ・おたま
 
クレープを焼き器の上で伸ばすための「トンボ」や、クレープを返すための「スパチュラ」など、他の飲食店では使用しない道具が必要になります。
 
クレープ焼き器も、ガス式と電気式に分かれるため、それぞれの特徴を把握したうえで出店スタイルに合わせたものを選びましょう。
 

クレープ屋開業を成功に導くポイント

飲食店経営をする女性最後に、クレープ屋開業を成功に導くためにやるべき2つのことを紹介します。
 

回転率を向上する

クレープ屋を開業して安定した利益を得るためには、回転率を意識しなければいけません。いくら行列ができるほどの人気店でも、提供スピードが遅くては大きな利益は得られないでしょう。
 
効率的に販売するために、以下のコツを意識して営業することをおすすめします。
 
  • キャッシュレス決済を採用して、現金授受の時間を短縮する
  • 作業導線を考慮した店舗(キッチンカー)の内装にする
  • クレープ1つあたりのトッピングを測って小分けにしておく
 
クレープを焼いて巻く時間はどうしてもかかってくるため、その時間を少しでも早くするためにできる工夫を積み重ねることが重要です。
 
それぞれの時間を短縮することで、回転率の向上が期待できます。
 

見た目・写真映えを重視する

クレープを購入する人は、味はもちろん、その見た目に惹かれる方も多いです。客層も若い女性や子どもが中心のため、見た目にこだわったメニューの開発は必須条件とも言えます。
 
メニューに見た目が可愛かったり、写真映えするようなクレープが並んでいたら、つい購入したくなるお客さんは多いはずです。とくに、近年は「SNS映え」を重視して購入を決めるケースも急増しています。
 
もちろん見た目ばかりにこだわって味を疎かにしてはいけませんが「味良し・見た目良し」のクレープが提供できるように努めましょう。
 

まとめ

クレープ屋の開業は、その希少性から安定した人気を得られたり、オリジナリティが出しやすかったりと、さまざまなメリットがあります。
 
一方で、提供数が限られる、天気や気温によって売上に差が出るなどのデメリットもあるため、事前に経営戦略を練る必要があるでしょう。
 
今回紹介した、開業に必要なものと成功するためのポイントを参考に、開業準備に進んでみてはいかがでしょうか。
 
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