開業
2023/04/24
客層を選ばずいつの時代も愛されるたい焼き屋。昔ながらの食べ物ではあるものの、近年は白いものやクロワッサン生地のものなど、新しい要素も加わったたい焼きも注目を集めています。
そこで今回は、たい焼き屋の開業を検討している方に向けて、よくある以下の疑問を徹底解説していきます!
「たい焼き屋を開業する方法にはなにがある?」
「たい焼き屋の開業に必要な準備を知りたい」
「たい焼き屋開業に失敗しないためのコツ・ポイントを知りたい」
たい焼き屋を開業するメリットやデメリット、資格などについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
たい焼き屋と聞くと、昔ながらの個人経営をイメージする方が多いのではないでしょうか。実際にはたい焼き屋の開業スタイルは3種類あります。
それぞれの特徴をとらえ、ご自身の理想に近い方法を選択しましょう。
たい焼き屋の物件探しから内装・外装工事、開業後の営業まですべて自分でおこなう方法が「個人経営」です。たい焼き屋は営業に必要なスペースが少ないことから1人や夫婦など、少人数でお店を回しやすく、個人経営向きのビジネスといえるでしょう。
個人経営は自由度が高い一方、ゼロから開業の準備をおこなう必要があるため、計画力や経営に関するノウハウがないと、つまずいてしまうリスクがあります。
「フランチャイズ」はたい焼き屋の親企業と契約を結び、その看板を背負って加盟店として開業する方法です。親企業が持つノウハウや商品の権利を得ることができる分、毎月露ヤリティの支払いが発生します。
親企業が提示するマニュアルやシステムを遵守しなければならず、個人経営と比較して自由度は低いですが、すでにブランド化されたチェーンに加盟することにより、未経験でも開始しやすい点がメリットです。
個人経営かフランチャイズか、という経営方法だけでなく販売方法にも選択肢があります。たい焼きを店舗ではなくキッチンカーで販売する方法です。
特定の場所に店舗を構えないため、イベントなどに合わせて人通りの多い場所へ出店ができ、店舗運営よりも初期費用・固定費がともに抑えられる点がメリットといえます。
ただし、基本的に屋外の出店となることから季節や天候に左右されやすく、出店場所を随時工夫しなければいけません。
憧れのたい焼き屋を開業させて成功したい!と当然思うはずです。ここでは他業態とは違ったたい焼き屋特有の開業するメリット・デメリットをご紹介していきます。それぞれをしっかりと抑えていきましょう。
おやつや手土産になるたい焼きは、子どもから大人まで老若男女に愛されている食べ物です。性別年代問わず、焼いているときの生地やあんこのにおいに惹かれてついつい食べたくなります。
高級レストランは特別な日に、居酒屋は成人の男性・女性に、おしゃれカフェは若い女性のティータイムになど、基本的に飲食店はターゲットや集客できる時間帯がある程度限られます。
一方でたい焼き屋は幅広いターゲットから、お昼前から夕食どきまで長時間の集客を狙えるところが大きな魅力です。
たい焼き屋はイートインスペースが必要なく、最低限焼き場だけあれば開業することができます。小スペースで営業できるため初期費用も少なく、比較的安価で開業が可能です。
機材を中古で揃えたりレンタルにしたりと、工夫によってはさらに開業資金を抑えられます。
オペレーションがシンプルであることも、たい焼き屋を開業する際の大きなメリットです。たい焼きに必要な原材料は主にあんこと小麦粉と少なく、調理工程も難しくありません。
焼き方のコツを掴む必要はありますが、難しい仕込み作業もなくメニュー数も少ないため、開業しやすいジャンルといえるでしょう。
たい焼きは焼きたての熱々の状態で提供されることが多い食べ物であるため、気温の高い夏場はどうしても販売数が落ちてしまうことがデメリットのひとつです。
施設内などの冷房が効いている場所での出店の場合は影響が少ないですが、移動販売や路面店は売上が大きく減少するリスクがあるでしょう。
たい焼き屋は小スペースで営業でき、原価や初期費用も抑えられるため、参入しやすい飲食ジャンルとして注目されています。ただし、参入しやすい分ライバルも多く存在し、他店との差別化や出店場所の考慮が必要になってくるでしょう。
たい焼き屋を開業するまでのおおまかな流れは以下のとおりです。
①開業資金の準備
②出店場所の確保
③機材・設備の設置
④営業許可の取得
⑤食材の仕入れ
⑥広告宣伝・開業
たい焼き屋を開業するためには、開業資金や資格、機材など事前に準備すべきものが複数あります。ここでは、たい焼き屋の開業に必要な開業資金や資格、機材について詳しくご紹介します。
たい焼き屋を開業するにあたって必要になるのは、物件取得や内装、厨房機器の設置といった「初期費用」と、開業後の人件費や材料費などの「ランニングコスト」に分かれます。
たい焼き屋を開業する際の初期費用の目安は200万円前後です。他の飲食業の初期費用は1,000〜2,000万円とされるなか、たい焼き屋は大幅に少ない資金で始められます。さらに、営業に必要な人員は1人2人であることからランニングコストも安く抑えやすい特徴を持ちます。
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たい焼き屋を開業する際には「食品衛生責任者」と「飲食店営業許可」の取得が必要です。また、開業して1ヶ月以内には「開業届」、キッチンカーなどの移動販売をおこなう場合は「移動販売者許可」も必要になります。
食品衛生責任者は、どの飲食店を開業する場合であっても配置が義務付けられているもので、飲食店の食品衛生を管理する役割を持ちます。この資格は各自治体の食品衛生協会が実施する講習に参加することで取得できます。
飲食店営業許可は、食べ物を扱うお店を開業する際に必ず取得しなければいけないもので、主に以下の2つの要件を満たす必要があります。
①食品衛生責任者の配置
②保健所の検査基準
この2つの要件を満たしたうえで、たい焼き屋の所在地管轄の保健所に申請しましょう。
たい焼き屋の開業にあたり、たい焼きづくりのために必要な設備を購入し設置する必要があります。たい焼き機、食材を保存するための冷蔵庫、会計するためのレジ機器は開業にあたり必須の設備です。
たい焼きを焼くために欠かせない「たい焼き機」は1度に複数のたい焼きを作れる鉄板タイプと、1つずつ焼く一丁焼きタイプがあります。
お店のコンセプトやターゲットなどに合わせた調理器具を選びましょう。
参入しやすいことからたい焼き屋の開業を検討する方は少なくありません。たい焼き屋の開業に成功するためには、以下の点を意識したお店づくりが大切です。
たい焼き屋を開業し、安定した利益を得るためには夏場の工夫が必要です。売上が減少する夏場はたい焼きにアイスクリームを添えた「たい焼きサンデー」や「たい焼きパフェ」「冷やしたい焼き」など、工夫を凝らしましょう。
普段はたい焼きしか販売しない店舗でも、期間限定でかき氷やソフトクリームを提供する選択肢も検討しましょう。
どれだけ味に自信があったとしても、多くの人の目に触れなければなかなか売上を伸ばすことはできません。とくにネットが普及している今の時代はSNSの宣伝が必須です。
SNSの多くは費用もかからず簡単に始められ、拡散力も大きいため、開業前から商品の宣伝やオープンの告知をおこなうと良いでしょう。
たい焼きの魅力が伝わるように、写真にも意識を向けることがポイントです。
この記事では、たい焼き屋の開業についてご紹介しました。たい焼き屋は幅広い年代に愛される貴重な食べ物であり、小スペースで営業できるところが大きな魅力です。
初期費用も抑えられることから参入しやすい飲食店ではありますが、その分ライバルも多いため、売上減少が予想される夏場のメニューを工夫したり、SNSを駆使し、長年愛されるたい焼き屋をつくりましょう!
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