唐揚げ店の開業に必要な資格や資金は?失敗しないためのコツも紹介

開業

2022/12/06

唐揚げ店の開業に必要な資格や資金は?失敗しないためのコツも紹介

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子どもから大人まで、みんなが大好きな唐揚げ。近年では「唐揚げ専門店」もよく目にするようになりました。飲食店の開業を検討している方のなかには、長年愛され続ける唐揚げに注目している方も多いのではないでしょうか。

「唐揚げ店の開業は儲かるの?」

「唐揚げ店の開業に必要な資格や資金は?」

「唐揚げ店を成功させるポイントは?」

この記事では唐揚げ店の開業を検討している方が気になる疑問を徹底解説します!唐揚げ店を営むメリットから必要な資格や資金までご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

唐揚げ店は儲かる?開業・開店数が増加している!

鶏の唐揚げ唐揚げ定食や祭りのイメージが大きかった唐揚げですが、近年では唐揚げを専門に営業する「唐揚げ店」が急増しています。

唐揚げ店の数は10年で約10倍に!

日本唐揚げ協会の調査によると、2012年の時点で450店舗だった唐揚げ店が2022年4月には推定4,379店舗にまで増えていることが分かっています。10年で約10倍という出店数の増加が、近年の唐揚げブームを物語っています。

ここまで店舗数が急増しているデータをみると「短期間の流行り、一過性のブームなのではないか」と不安に感じる方もいるでしょう。しかし、「唐揚げ」は昔から日本人に愛され続けている国民食です。もしブームのピークが過ぎたとしても、大幅に需要が落ちる心配はないでしょう。

近年の「唐揚げブーム」の背景とは

以前から愛され続けている唐揚げが近年ブームになっている背景には、主に以下の理由があげられます。

・軽減税率やコロナ禍によるテイクアウトやデリバリー需要の拡大
・タピオカ店がブームの終わりとともに唐揚げ店に変更
・既存の飲食店による業態変更
・大手外食チェーン店・フランチャイズ店の店舗参入

2019年から適用されたテイクアウトの軽減税率を皮切りに、コロナ禍で一層拡大したテイクアウト需要により、お持ち帰りにも適している唐揚げが注目されました。その際に、爆発的ブームを巻き起こしたタピオカの需要が減少するとともに、タピオカ店を営んでいた店舗が唐揚げ店にくら替えするケースも多くみられたのです。

このように、さまざまな背景が重なったことが唐揚げ店の急増につながっています。

唐揚げ店を開業するメリットとは?

唐揚げ店を開業すると得られるメリットには何があるのでしょうか。具体的に唐揚げ店の人気の理由を見ていきましょう。

メリット1.原価率が低い(利益率が高い)

飲食店を開業する際に気になる点のひとつに「コスト面」があるでしょう。唐揚げ店は原価率が低いというコストの観点に大きなメリットがあります。唐揚げには鶏肉を利用しますが、牛肉や豚肉と比較して安価に入手することが可能です。そのなかでも唐揚げで主に使用されるブロイラーと呼ばれる若鳥は、飼育期間が短く安価な食材です。

「地鶏」や「国産」にこだわる場合はどうしても原価率が高くなってしまいますが、安く仕入れた鶏肉でも味のクオリティを高めることで、利益率が高く、かつお客さんに満足されるお店になるでしょう。

メリット2.低コストで出店できる

唐揚げ店の強みとして、テイクアウトをメインにできる点があげられます。店内飲食スペースを作らない場合は必要最低限の調理スペースがあれば、問題なく開業が可能です。

特別な設備は必要なく、フライヤーさえあれば唐揚げを作ることができ、調理に必要な人員も最小限で済みます。他の飲食店と比較して、初期費用や家賃・人件費などを低く抑えられ「低コスト出店」が叶えやすいでしょう。

メリット3.幅広い世代の顧客を獲得しやすい

唐揚げが長年愛されているのは、性別年齢関係なく多くの方に好まれているからです。もはや国民食の1つと言える唐揚げは「幅広い世代の顧客を獲得しやすいメニュー」であることが大きなメリットです。お弁当、ランチメニュー、夜ご飯などのおかずとして食べるのはもちろん、部活や仕事帰りなどのおやつや軽食など、さまざまなシチュエーションで求められます。

気軽に食べられるメニューでもあり、誕生日などの特別な日のご馳走メニューでもある唐揚げは、消費量や消費頻度ともに期待でき、安定した需要が見込めるでしょう。

メリット4.特殊な調理技術が必要ない

飲食店を開業する際に「調理技術」が不安な方もいるでしょう。しかし唐揚げ店は、特殊な調理技術などが必要なく、調理経験が無い方でも品質を統一した唐揚げを作ることが可能です。

他の飲食店と比較して調理工程は「揚げる」というシンプルなものであるため、レシピに基づいて丁寧に作れば美味しい唐揚げが出来上がります。

メリット5.リスクを抑えた経営ができる

唐揚げ店では、1人でお店を切り盛りする「ワンオペレーション経営」も可能であるため、リスクを抑えた経営ができます。1人で経営することで、開業当時から従業員を雇うことで発生する人件費の心配がありません。

リスクを抑え、自由度の高い経営ができるワンオペレーション経営に憧れる方も少なくないのです。

唐揚げ店を開業する際の業態・スタイル

飛騨ふぐの唐揚げ一言に「唐揚げ店」といっても、業態や開業スタイルは複数あり、それぞれに特徴があります。自分にはどのような業態・スタイルが適しているか、考えながら読み進めてくださいね。

唐揚げ店にある4つの業態

唐揚げ店には、以下の4つの業態があります。

1.テイクアウト店
2.デリバリー店
3.移動販売店
4.イートイン店

テイクアウト店とは飲食スペースを設けない持ち帰り専門の形態で、デリバリー店とはネットや電話などで注文を受け、注文者の自宅まで宅配で届ける店舗です。

イベントへの出店や公園の敷地などを利用してキッチンカーで販売する業態が移動販売店を指します。一般的な店内飲食のある店舗が、イートイン店です。

このように4つの業態に分類されていますが、店内飲食もお持ち帰りも対応している「イートイン×テイクアウト店」や店舗のほかにキッチンカーを持ち、イベント時には出張販売もおこなう「イートイン×移動販売店」など、複数の業態を併せ持つ唐揚げ店も多くあります。

開業スタイル:個人・フランチャイズ

唐揚げ店は大きく2つの開業スタイルに分かれます。ひとつは「フランチャイズ」に加盟する方法、もうひとつは「個人」で開業する方法です。

唐揚げチェーンを運営するフランチャイズ本部と契約し開業する方法は、知名度やノウハウがある状態で開業できるため飲食の経験が無い方でも始めやすいメリットがあります。一方で、ロイヤリティと呼ばれるブランド名(店舗名)の使用料を支払わなければいけないことや自由度が低いことがデメリットと言えるでしょう。

個人で唐揚げ店を開業する場合は、物件の取得から設備やメニュー内容、コンセプトなど店舗に関する全てを自分で決めなければいけません。大きく手間がかかりますが、自由にお店作りができる点が大きな魅力です。

唐揚げ店を開業するために必要な資格・資金は?

唐揚げ店を開業するためには、事前に資格を取得したり資金計画を立てたりしなければいけません。スムーズに手続きを進めるためにも、事前必要な資格や届出、資金を把握しておきましょう。

開業時に必要な資格・届出・許可

唐揚げ店の開業の際に必要な資格や届出、許可は以下のとおりです。

・開業届:開業した日から1ヶ月以内に管轄の税務署に提出
・食品衛生責任者:飲食店1店舗につき1名設置が義務化、講習受講で資格取得
・飲食店営業許可:保健所に申請し検査に合格すると許可が降りる
・防火管理者:店舗の収容人数が30名以上の場合に必要、講習受講で資格取得
・移動販売者許可:キッチンカーの場合に必要、保健所に申請

食品衛生責任者と防火管理者は自治体が実施する講習会に参加することで資格取得ができるため、日程を確認し、余裕を持って受講しましょう。

開業資金の相場・目安

先述したように唐揚げ店の開業には複数の業態やスタイルがあり、それぞれ必要となる費用は変動します。もし個人で唐揚げ店を開業する場合は、店舗取得や内外装工事、調理設備や什器などが必要です。あくまで目安にはなりますが、開業するための初期費用は300〜500万円くらいが相場と言えるでしょう。

内訳は以下のとおりです。
・物件取得費用:100~150万円
・外装・内装工事費用:100~200万円
・調理設備・什器購入費用:100~150万円

フランチャイズの場合は加盟費用の目安として100〜200万円、店舗教育や指導費用などの開業資金が400〜600万円程度は考えておくと良いでしょう。

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失敗回避!唐揚げ店の開業を成功に導くコツ

居酒屋の女性唐揚げ店を開業するからには、長年愛される店舗を構築したいと考えるのが当然です。唐揚げ店の開業を成功に導くためには費用面や回転率、仕入れ、立地を意識することが重要です。

ここでは、唐揚げ店の開業を成功させるためのコツをご紹介します。

開業資金(初期費用)はなるべく抑える

唐揚げ店を開業してすぐに人気が出るのは珍しいパターンです。そのため、はじめのうちは収益が見込めないと仮定して開業の準備を進めていくべきでしょう。

設備をレンタルにしたり、内装外装をシンプルにしたりと初期費用をなるべく抑えることを心がけましょう。初期費用は抑えて手元に資金を残すことが、早期に廃業するリスクを軽減させます。

回転率を意識した営業をおこなう

唐揚げ店だけでなく、飲食店の売上を大きく左右するのが「回転率」です。開業後の売上を分析して、ピーク時には人員を増やすなどして回転率を最大限まで高める工夫をおこないましょう。

無駄な工程はないか、機会損失をしていないかなど開業後も改善と成長を続けることが収益アップには欠かせません。

仕入れ先にこだわる(費用・品質面)

利益率を高くするためには、原材料となる鶏肉の仕入費用を抑えることが必要です。唐揚げに使う鶏肉は若鶏や地鶏、国産鶏、銘柄鶏などの種類やモモやムネ、骨付き肉、手羽先などの部位によって仕入費用が変動します。

原材料にこだわるなら国産を、原価率を低くして味のクオリティで勝負するならブラジル産などの外国産を、など店舗のコンセプトに沿った仕入れをおこないましょう。

主な仕入先は卸業者や精肉店、生産者、通販サイトなどがあります。事前に仕入れ先の特徴を確認する、見積もりをおこなうなど比較して検討するべきでしょう。

競合店・集客を考慮した立地を選ぶ

唐揚げ店の開業を成功させるためには、味のクオリティや価格面だけでなく、出店に適した立地を選ばなくてはいけません。手軽に食べやすい唐揚げはおやつ感覚で購入する方も多いため、人が立ち寄りやすい場所や人通りが多い場所での開業が適しています。

また、近年の唐揚げ店急増によりライバル店も多くあるため、周辺に唐揚げ店がない場所を選びましょう。すでに人気の唐揚げ店があるエリアに開業してしまうと、開業当初から苦戦してしまう可能性が高いです。

周辺に唐揚げ店がないエリアに開業することで、店舗の希少価値が高まりお客さんが興味を持ちやすい傾向にあります。

まとめ

老若男女問わず人気のある唐揚げ店は、低コストかつ低リスクで開業できる飲食店です。唐揚げ店を成功させるためには、初期費用を抑えたり立地の選定を入念におこなったりするなど、事前準備が重要になってきます。

安定した需要が見込める唐揚げ店を開業し、長年愛される店舗を構築しましょう!

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