開業
2022/11/16
カフェの開業をしたい!そう思っているものの必要な資格って何があるの?そう思われる方も多いでしょう。調理免許は?アルコールは出して良いの?など皆様の疑問についてお答えしていきます!
「カフェ開業に必要な資金や資格って何がいる?」
「カフェ経営の魅力ってどんなこと?」
「カフェ開業を失敗しないポイントとは?」
「調理師免許は?アルコールの提供は?」
カフェ経営をしたいけど何から手をつけたら良いか分からない方は是非この記事を読んで、カフェ開業に一歩近づきましょう!
カフェ開業をしようとした際にまず最初に資格は何がいるの?と思われる方は多いかと思います。営業形態や規模によって必要な資格や申請も異なってきます。初めての方でも分かりやすく必要な資格や申請について説明していきます。
カフェの開業すると決めたらまずは「食品衛生責任者」を取得しましょう。この食品衛生責任者はカフェだけでなく、飲食店全てで必要な資格で、保健所に店舗の営業許可申請をする際に必要です。
店舗ごとに1人は持っている必要がありますが、店舗ごとのため、店長である必要はありません。各都道府県等の食品衛生協会実施の講習会を受けて取得可能です。
食品衛生責任者養成講習会(東京の場合)
・食品衛生学 2時間30分
・公衆衛生学 30分
・食品衛生法 3時間
計6時間(テスト含む)
費用:12,000円(教材費込み)
似たような資格で「食品衛生管理者」がありますが、こちらは国家資格で食品衛生責任者とは異なります。「食品衛生責任者」は1日講習を受けるのみで受講修了書をもらうことが出来ます。
また調理師免許や栄養士、製菓衛生師の資格を持っている場合や特定の大学を卒業していた場合は食品衛生責任者の講習が免除となります。
店舗の規模によっては「防火管理者」も必要な資格になってきます。スタッフを含めた収容人数が30人以上になる場合に必要となる資格です。都道府県、消防署、日本防火・防災協会実施の講習会を受けて取得可能です。防火管理者も食品衛生責任者と同じく講習だけで取得できます。
また防火管理者には甲種、乙種の2類あり、店舗の規模によって異なります。甲種は全ての防火対象物、乙種は比較的小規模な防火対象物の場合となります。一例ですが、店舗が300㎡以上の場合は甲種、300㎡未満の場合は甲種か乙種の講習を受講することとなります。
一例と記載したのは、店舗の用途、規模、収容人員によって変わってくるので事業所を管轄する消防本部(局)、消防署に問い合わせてみましょう。
防火管理の意義及び制度、火気管理、施設・設備の維持管理、防火管理に係る訓練及び教育、防火管理に係る消防計画など
おおむね10時間講習、2日間
費用:8,000円
甲種の講習事項のうち、基礎的な知識及び技能
おおむね5時間、1日間
費用:7,000円
(参考サイト:防火管理講習について)
こちらは資格ではありませんが、飲食店を開業するには必ず申請する必要があります。保健所の審査に合格する必要があるため、余裕を持って開店する2〜3週間に申請をしておきましょう。
事前相談 → 電子又は窓口申請 → 審査(書類審査・実地調査) → 許可
審査基準は飲食店の業態や地区の保健所ごとに異なるため、事前に施設や設備要件について相談しておきましょう。飲食店の営業許可を取得する際の費用については、飲食店の営業形態や、地域、保健所によって異なります。
例として、東京都江東区18,300円、京都府京都市19,200円と地域によって1万円〜2万円かかるため、事前に調べておくと良いでしょう。
こちらはパンやお菓子のテイクアウトや卸売業の場合に必要となってきます。お店で焼いたパンやお菓子を店内で飲食する場合は飲食店営業許可のみで大丈夫ですが、テイクアウトや通信販売をする場合は歌詞製造業許可の申請が必要です。
必要か分からない場合は各都道府県の保健所に確認しておきましょう。
法人ではなく個人事業主として開業する場合は開業届が必要です。提出先は所轄の税務署で特に講習会や手数料はありません。開業届を出す際に、一緒に「青色申告承認申請書」も提出しておくと良いでしょう。
青色申告は、確定申告時に最高65万円の控除が受けられます。
カフェでアルコールを提供する場合、特別な申請はありませんが、深夜0時以降にもアルコールを提供する場合は開業時に「深夜における酒類提供飲食店営業営業開始届出」を警察署に提出する必要があります。
ただし丼やパスタなどお酒以外の料理がメインなら不要です。例えばラーメン屋ではラーメンがメインのため不要ですが、カフェの場合は基準が難しいため所轄の警察署に問い合わせしていましょう。また営業開始10日前には届け出ておく必要があるため、早めに準備しておきましょう。
この深夜酒類提供飲食店営業開始届に手数料はかかりません。
また喫茶店は喫茶店営業となるため、基本的に調理ができません。調理済みの茶菓や飲み物、簡単な軽食のみの提供が可能となっており、アルコールや調理が必要な料理パスタなどを提供することができません。
アルコールやこだわりのフードメニューを提供したい場合は「飲食店営業」を、こだわりのドリンクで営業したいという場合は「喫茶店営業」で申請すると良いでしょう。
調理師免許や栄養管理士はカフェを開業するのに必須ではありません。調理師免許は都道府県によりますが、ふぐの調理師免許を取得する際に必要になることがあります。調理師免許は食中毒の予防知識や専門的な料理の知識を学ぶことができるので、お客様に安心してもらいやすくなります。
管理栄養士は国家資格で学校や保育園、病院でアドバイスを行います。管理栄養士と似た名前で「栄養士」もあります。どちらも栄養や食事ついてアドバイスや管理を行いますが、対象が異なります。栄養士は主に健康な人を、管理栄養士は健康な人だけでなく傷病や特別な配慮が必要な人を対象にしています。
もし健康食品やヘルシーさを売りにするカフェの場合、管理栄養士や栄養士がいるとセールスポイントになるでしょう。
調理師免許、栄養士共に食品衛生管理者の講習会が免除になります。
他にも民間の団体や協会が独自で発行している資格もあります。またコーヒーを売りにしたいカフェの場合、バリスタライセンスやコーヒーマイスターを取得するのも良いでしょう。
先ほどはカフェを開業する際に必要な資格について説明しました。それでは、カフェを開業するにあたっての必要な開業資金について説明していきます。
カフェの開業資金はコンセプトによって大きく変わってきますが、小さい規模なら数百万、大きい規模なら1000万を超えることもあります。もし自己資金が足りなくても後述する融資などを検討してみて下さい。
また居抜き物件やDIYで工事を行うことで開業資金を抑えることもできます。
物件にはスケルトン物件と居抜き物件があり、どちらの物件にするかで大幅に開業資金の金額も変わってきます。それぞれについて説明していきます。
スケルトン物件は、何もない状態の物件で、一から内装や設備工事を行う必要があります。費用も工事期間も大幅にかかりますが、自分の思うように設計できることができます。また工事中の期間も賃貸契約が発生することが多いので資金面でもおおきくかかってきます。
また内装工事であれもこれもと追加してしまうと思いのほか費用がかかってくるので、コンセプトをしっかり持って不要なものは追加しないようにしましょう。
居抜き物件は、前の借主が設備や内装をそのまま残して退去した賃貸物件のことです。設備や内装などがそのままのため、内装工事費用が抑えられることと短い期間で開業することができます。注意点としては必要な設備が正常に使えるか確認しておきましょう。
居抜き物件は、賃貸契約とは別に前の借主に造作譲渡契約する必要があり、造作譲渡料が発生することが多いので契約する際は確認しておきましょう。
カフェを経営するにあたって食器やペーパーなどの備品・消耗品が必要となってきます。1つ1つは高くないものの全部を合わせると結構な額になるので、中古やリースなども検討して開業資金のを抑えることも検討しましょう。
オープン期間には収入がないことを考慮して運転資金は多く用意しておくと良いでしょう。運転資金はおおよそ1ヶ月の固定費の3〜6ヶ月分を目安にしておくと安心です。固定費には1ヶ月の賃貸料や人件費などがあげられます。
いざカフェを開業した時に失敗しないためのポイントを説明していきます。
カフェを開業するにあたっての自己資金が足りない場合は日本政策金融公庫の融資を検討してみましょう。日本政策金融公庫の新創業融資は無担保、無保証人、返済期間が長いため、多くの方が利用されています。無料で相談できたり、セミナーもあるので、一度確認してみて下さい。
先ほど融資の活用について紹介しましたが、融資がおりやすいポイントは事業計画書の作り込みと返済ビジョンがポイントです。日本政策金融公庫の返済期間は5〜7年と長めなものの3年ほどで返済できる計画を立てることが大事です。返済計画を立てる際に収支計画を立てると良いでしょう。
収支計画とは、1ヶ月の売上予測を立てて、そこから支出を引いたことを言います。融資の申し込みの時に設備や内装工事にいくら必要かを明確に記載することも大事ですが、返済の目処がきちんと立てられていることもアピールすると良いでしょう。
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やみくもに開店するのではなくビジョンを見据えることが大事です。もし自己資金に余裕があり融資を受ける予定がなくても事業計画書は作成した方がビジョンの明確化ができ、売上が伸び悩んでしまった時などに役立ちます。
また後々は店舗拡大したい、カフェ雑貨の通信販売をしたいなどのビジョンを立てておくと自身のやる気にも繋がります。
他のカフェにはないサービスやWi-Fi、キャッシュレス決済などがあるとお客様に喜ばれてまた来ようと思ってもらえやすくなります。最近はカフェや喫茶店でパソコンやタブレットで仕事をするノマドワーカーが増えてきており、Wi-Fiやコンセントの貸し出しなどがあると喜ばれるサービスの1つと言えるでしょう。
お客様にくつろいでもらえるようなカフェを目指す場合、お水はセルフサービスではなくスタッフが提供したり、疲れにくい椅子やふかふかのソファにすると良いでしょう。
「またあのお店に行きたい」と思われるようなお店を目指すとリピーターも増えていくはずです。
今回の記事ではカフェの開業に必要な資格や開業資金の目安、カフェ経営のポイントについて説明しました。営業形態で必要な資格も変わってくるので、どのようなカフェを開業するか決めたら必要な資格や申請の準備をしていきましょう。
またコンセプトを綿密に考えることで内装なども決まってきます。カフェ経営が開業資金も高く、資格などの手続きも多いため難しく思われる方も多いかもしれませんが、自身が思い描いたお店をもてるということは、カフェ経営の魅力と言えます。
こちらの記事を是非参考にしてカフェ開業の準備を進めていきましょう!