飲食店を開業しても失敗してしまう原因は?失敗事例も紹介

開業

2023/12/10

飲食店を開業しても失敗してしまう原因は?失敗事例も紹介

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飲食店は1年で3割、2年で5割、3年で7割が閉店すると言われている業界です。3年で7割が閉店すると聞くと、飲食店を開業したいものの失敗しないか不安に思われる方も多いのではないでしょうか?

今回の記事では飲食店を開業したい人が直面する疑問である、

「飲食店を開業しても失敗する原因は?」

「飲食店経営の失敗事例は?」

「飲食店の失敗と成功する人の違いは?」

について徹底解説していきます!飲食店を開業しても失敗してしまう原因や成功するポイントについて紹介するので飲食店の開業に不安を感じている人は必見です!

経営が失敗しやすい人の特徴

飲食店開業で失敗した人飲食店の開業をしても3年で7割が閉店してしまうのは何故でしょうか?失敗しやすい人の特徴について解説していきます。

お金の管理がしっかりできない人

飲食店を廃業しやすい人の特徴としてもっとも多いのがお金の管理がしっかりできない人が挙げられます。売上があっても支出が多ければ赤字になってしまいます。

売上を伸ばすことばかり考えて、削減できるところやコストの見直しをせず、原価が高くなってしまい赤字になってしまい廃業することも多いです。食材ロスやコストダウンできる箇所の把握を適宜していく必要があります。

見通しが甘い状態で開業してしまう人

開業すればなんとかなる、勝手にお客さんが来てくれるという甘い考えで開業するとすぐに廃業にしてしまいます。開業時は集客のために宣伝したり、キャッシュフローなどをしっかり自身で見極めていく必要があります。

自分のこだわりのみで開業してしまう人

自分のこだわりのみで開業してしまい顧客のニーズに応えられていないと客足も遠のいてしまいます。こだわりすぎて内装設備にお金をかけすぎてしまったり、素材にこだわりすぎてメニューが高くなってしまったり、ターゲット層が地域とあっていなければ集客は難しいと言えます。

こだわることが悪いことではありませんが、お客様に「良いな」と思われるサービスを提供することが大事と言えます。

集客方法を上手く活用できていない人

開業直後はオープニングセールで客足も多く安心できたかと思えば、オープニングセール後は客足がぱったり止んでしまい、その後に繋げることができず廃業してしまうこともあります。

新規顧客を増やすように宣伝やSNSなどを固定客が出来るまで取り入れるようにするようにしましょう。

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飲食店の開業に失敗してしまう主な原因

前項では、飲食店の開業に失敗しやすい人の特徴を紹介してきました。ここからは、さらに深堀りして具体的な原因を見ていきましょう。

①不十分な事前調査

飲食店の開業において、地域の需要や競合店の分析が不十分な場合、成功の可能性が低くなります。なぜなら事前に市場調査を怠ると、ニーズの把握や適切な位置づけが難しくなるからです。

たとえば、新しい飲食店がその地域でどのような需要に応えるべきかを把握することが難しくなったり、競合店の存在やその営業戦略を把握せずに進むことで、差別化や競争優位性を構築する手段を間違ったりしてしまうでしょう。

成功する飲食店は、地域社会の嗜好や文化を理解し、それに基づいて戦略を練ることができます。逆に、これらの要素を軽視すると、メニューやサービスが地域の需要に合わないまま進む可能性が高まります。

つまり、飲食店を開業するときは、充分な時間と労力をかけて事前調査を行うことが大切です。

②適切でない場所の選定

飲食店の成功において、立地は非常に重要な要素のひとつです。ただし、適切な場所を選定するには様々な要素を総合的に考慮する必要があります。

まず、交通の便。アクセスが悪い場所では、潜在的な顧客が店に辿り着くことが難しくなるため、交通量や近隣の駅やバス停の有無を確認し、お客様が気軽に来店できるかどうかを考えることが肝心です。

さらに、周辺の競合店も見逃せません。同じようなジャンルの店が多く存在する場所では、市場が飽和状態となり、新規参入の難易度が増します。競合店の強みや弱みを分析し、自店がどのように差別化できるかを検討することが重要です。

また、ターゲット層の人口構成を確認することも大切です。地域の特性や嗜好に合わせて、適切なターゲットを見極め、それに基づいて場所を選定することが、飲食店の成功に欠かせない条件と言えるでしょう。

③資金計画の不備

資金計画の欠如は、飲食店経営において致命的なリスクとなりかねません。開業に必要な資金を正確に評価し、適切に計画することなくスタートすると、急な支出や経営の変動に対応する能力が低下し、経済的な厳しさに直面することとなります。

開業資金の不足や計画の不備は、事業が順調に進むかどうかに大きな影響を与える重大な要因です。慎重な資金計画と、将来の変動にも対応できる柔軟性が求められます。

④人材の適切な配置と育成の怠慢

飲食店が成功するためには、スタッフの適切な配置と効果的なトレーニングが欠かせません。適切な配置が行われず、トレーニングが怠慢だと、サービスの品質や業務効率が低下し、それが結果としてお客様の満足度低下につながります。

従業員が適切なポジションに配置され、必要なスキルを身につけることができるようにサポートされないと、円滑な店舗運営が難しくなり、長期的な成功は難しいでしょう。

 

【実例から学ぶ】飲食店開業に失敗するケース経営の失敗事例

バーカウンター飲食店の経営に失敗した事例も紹介していきます。失敗事例を確認しておくことで同じような問題を回避することができます。

失敗事例①開業前に出店地域の下調べをしていなかったカフェ

カフェを開業したものの開業前に出店地域の事前調査をしておらず、メニューの価格帯が高かったり、ターゲット層があっていなかったカフェです。開業しても集客できず、売上が不安定な状態になってしまい開業早々に廃業となってしまってしまいました。

カフェのコンセプト

女性OL向けのオーガニックを意識した健康志向のカフェ

出店した地域

駅近くで人の出入りが良いと思ったものの、実際は大学や学校が多く、学生が利用するには少し高いメニュー価格設定

原因

事前調査の不足

解決方法

今回このカフェが廃業することとなった大きな原因は「事前調査」が不足していたことが理由と挙げられます。物件を探す際にターゲット層がいるような地域なのかをもっと確認するべきでした。

今回の場合は、オフィス街の駅近に出店するなどが良かったと言えます。出店地域にどのような層が住んでいるかは不動産屋に実際に聞いたりすると教えてもらえることが多いので、物件を契約する前に確認するようにしましょう。

失敗事例②経営が赤字続きなのに売上確保で何とかなると考えた居酒屋

赤字が続いているのに売上さえ取れれば良いと考えて赤字経営を続けてしまい廃業になった事例もあります。

オフィス街の駅近に出店した居酒屋で立地条件は良かったもののライバルも多く、ライバル店と差をつけようとメニュー価格を下げて客寄せし売上は確保できたが、営業利益の赤字は続いてしまい廃業してしまいました。

お店がした対策

ライバル店と差をつけるために価格を下げて客を呼び込んだところ、実際に客足は増えたものの、営業利益は赤字が続いてしまった。

原因

経営分析ができていなかった

解決方法

今回、この居酒屋が失敗した原因は「経営分析」ができていなかったことが理由として挙げられます。メニューの値下げを行い、客数を増やし売上を確保することで赤字を回復しようと考えていましたが、人件費や原価率を見直すなどの改善ができていませんでした。

また安易に値下げをするのではなく、高利益メニューを増やしたり、イベント企画で集客するなども行うと良かったと言えます。

赤字が続いてしまった際の撤退タイミングが難しく、ずるずると経営して借金が膨らんでしまったということは意外と多いです。事業計画書を作る際に今後の見通しとして具体的な数値は書く人は多いですが、ここまで下がったら撤退するという数値を決めている人は少ないです。

撤退に掛かるコストを計算し、撤退すべき数値というのも決めておくと借金を膨らませずにすみます。

失敗事例③どんぶり勘定で経営したバー

経営が失敗しやすい人の特徴にもあったように、お金の管理が甘い人やどんぶり勘定をしてしまう人は廃業しやすいと言えます。お酒をメインに扱うバーで、お酒提供時にきちんと測らず、目分量でカクテルなどを作ってどんぶり勘定にしてしまい赤字で廃業したお店もあります。

お酒1杯では微々たる金額かもしれませんが、積み重なると結構な金額になってしまいます。

お店のしていたどんぶり勘定

ウィスキー720mlの1本5,000円のボトルを1杯30mlで1,000円で販売した場合、24杯取りで粗利は19,000円となります。ですが、どんぶり勘定で1杯をきちんと測らなかったため、思いのほか収益を上げられず経営不振になってしまった。

原因

想定原価を把握していなかった

解決方法

今回のバーが廃業した原因として「想定原価」の設定が甘かったと言えます。

24杯取りの場合、5,000/24,000=20.83%ですが、仮に22杯になった場合、5,000/22,000=22.72%と約2%原価率が増えることとなります。原価率を正確に把握と管理ができておらず、想定していた原価率よりもあがってしまって利益があまりでなかったと言えます。

食材ロスが出てしまった場合も、仕入れる際に考えていた原価率よりも上がってしまうので注意が必要です。原価率は基本、売上に対する原価として考えているため、食材ロスが出た場合やどんぶり勘定で想定していた以上の量を提供すると原価率が上がってしまいます。

料理でもグラム単位、お酒の場合はml単位でレシピ表を作っておくと良いでしょう。

飲食店経営に成功するポイントは?

ビールサーバー先ほどは飲食店を開業しても失敗する原因と失敗事例を紹介しました。次は飲食店経営に成功するためのポイントについて説明していきます。

先に物件を決めてしまわない

良い物件が見つかったからと融資が通っていないのに先に物件を契約してしまい、融資が通らなかったということもありえます。また想定していた融資額が思いのほか少なく、先に物件を契約してしまったことで融資の大半が物件賃料や内装設備で消えてしまうということもありえます。

先に物件を契約する前に融資を通るように、しっかりした事業計画書を作成しましょう。事業計画書には見通しも書く必要があり、物件の賃料の目安などもそこから算出できます。

毎月の収支を把握

売上が上がっていても利益が出ていないと資金ショートになってしまう可能性が高いです。売上ばかりを意識せず、人件費や食材などは支出を減らす工夫をするようにしましょう。

コンセプトの明確さ

コンセプトを明確にすることで、客層、価格帯、メニューや店の雰囲気などが決まります。コンセプトがあいまいな状態で進めてしまうとメニューや価格帯を決める際にブレてしまったり、実際に経営した時に思っていたよりも集客や売上が伸びず経営難に陥ってしまうこともあります。

逆に言うと、コンセプトをしっかり持っていることで自ずとターゲット層や価格帯などが決まってきます。もし途中で悩んでしまったときはコンセプトをもう一度見直してみましょう。

集客方法をうまく使いこなす

集客と売上は直結していると言えます。集客方法にはグルメサイト、SNS、チラシ、ホームページなど沢山あります。ただやみくもに集客するのではなく、「誰に向けて」「どのような情報を」発信するかが重要です。新規顧客向けか常連のお客様に向けても集客方法は変わってきます。

飲食店の集客方法や面白い企画については別の記事に書いていますので、そちらをご覧ください。

事業計画書を練り直す

融資に必要な事業計画書には競合店やターゲット層など綿密に記載する箇所があります。事業計画書は融資のために必要と思われている方もいるかと思いますが、事業計画書は具体的な数値を書く必要があり、作成しているうちに何ヶ月後にはこれだけの売上になっているはずと自身の見通しも立ち、実際に経営し始めた際の指標になります。

またプラス経営での見通しも大事ですが、ここまで経営が悪化してしまった際は撤退するという撤退基準を設けることも大切です。紹介した失敗事例にもありましたが、時期が来れば売上が上がると考えて赤字経営を続けてしまい撤退するタイミングが分からず借金だけが残ることもあります。

撤退基準の数値を出しておくことで状況を把握することもできるので、設定しておくようにしましょう。

また、事業計画書で考えている金額と融資金額が見合わない場合は開業を強行するのではなく開業時期の見直しも検討して下さい。

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まとめ

今回の記事では飲食店を開業しても失敗してしまう原因や具体例について紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?飲食店を開業しても失敗してしまう原因には、お金の管理が甘い人や集客がうまくできずに廃業してしまう人が多いです。失敗しないためのポイントはコンセプトを明確にしてターゲット層をしっかり決めることが大切です。もしコンセプトやキャッシュフローが心配な人は事業計画書にはターゲット層や見通しを記載する箇所があるので事業計画書をしっかり作るようにしましょう。

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