開業
2025/04/28
飲食店の開業を考えているけどどんな流れで進むの?と思われている方も多いのではないでしょうか?飲食店開業までの流れには物件、融資申込みなどの多くのやることがあります。
開業までの流れをきちんと分かっていなければスムーズに進めれず多くの時間がかかったり不要な手間も増えてしまう可能性があります。
「飲食店開業を考えているけどどんな流れで進むの?」
「スムーズな流れで飲食店を開業したいけどどうすれば良い?」
「飲食店開業を進める流れで気をつけるポイントは?」
を今回は徹底解説しちゃいます!スムーズな流れで開業までの道のりを乗り越えましょう!
飲食店を開業したいと思い立ってもすぐに開業することはできません。物件探しや内装外装工事などがあり多くの期間を要します。良い物件に巡り会えなければ開業までに1年かかることもあります。
事業計画や物件、資金調達のための融資などを疎かにすると開業してから行き詰る可能性も十分にあります。そのようなことにならないためにも、開業するまでの流れをしっかりと把握してスムーズに開業まで進めましょう。
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飲食店を開業するまでの期間として早くても6ヵ月、長くても1年はみておくと良いでしょう。開業期間が短くなる場合は居抜き物件を利用した場合などが挙げられます。より良い物件を探そうと思っても中々巡り会えなければ1年かかることもあります。そのため、飲食店の開業までに6ヵ月〜1年はかかると考えておくと良いでしょう。
事業計画や物件、内装外装工事、資金調達のための融資などを疎かにすると開業してから行き詰ることもあります。開業準備期間中に想定外の事が起こる可能性もあるので、開業まで余裕をもってしっかりと開店準備をしましょう。
お店を開業するのに良いタイミングは業態やメニューにもよりますが、9月〜10月が良いタイミングと言われています。その理由としてはクリスマスや年末の忘年会シーズンなどで飲食店の繁忙期があり、周知させることと軌道に乗せる意味合いで繁忙期の数ヶ月前の9月〜10月がお店を開業するのにベストタイミングと言われています。
それでは飲食店開業までの大まかなスケジュールと具体的な流れを説明していきます。
まずは大まかな流れを知っておきましょう。大まかな流れについては以下のようになります。
12ヵ月前 お店のコンセプトを考える
11ヵ月前 事業計画書作成
8ヵ月前 物件探し・契約
5ヵ月前 資金計画・融資申請
3ヵ月前 内装外装工事/厨房設備購入
2ヵ月前 備品購入
1ヵ月前 各種届出・手続き/スタッフ採用・教育
1週間前 プレオープン
開業
それぞれの詳細な内容は次に説明しますが、まずはこのような流れだと言うことを把握しておくと良いでしょう。
今からはもっと詳細な流れを説明していきます。
お店のコンセプトを決めることによってターゲット層やお店の価格帯、立地条件が決まります。このコンセプトを疎かにしてしまうと後々上手くいかなかったりするので入念に決めましょう。コンセプトの重要性については後述します。
事業計画書はターゲット層や競合店について記載するだけでなく具体的な収支などを記載する箇所があり、今後の見通しを立てるのにも役立ちます。そのため、事業計画書はしっかり作成するようにしましょう。
お店のコンセプトに合った物件を探しましょう。ターゲット層が利用しやすい立地だけでなく、予算に合った物件を見つけましょう。条件にぴったりな物件を探すことは中々難しく妥協するのも1つの手ですが、予算を大幅に超えてしまう場合や移転するからと安易な気持ちで物件を決めるのはやめましょう。
飲食店を開業するのに必要な資金はお店の規模やコンセプトにもよりますが、800万円~1,200万円ほど必要と言われています。自己資金だけで足りない場合は金融機関などで融資を検討しましょう。
飲食店の開業資金については詳しくこちらで書いていますので読んでみてください。
「飲食店の開業資金はどれくらい?」の記事はコチラ
探した物件の内装、外装工事に取りかかります。施工業者を選ぶポイントとして、店舗の内装や外装工事で経験を積んだ施工業者を選ぶと良いでしょう。いくつかの施工業者で見積もりなども出してもらい条件の合う業者を選びましょう。
事前にお店のコンセプトをしっかりと伝えて施工内容のすり合わせをすることも重要です。
物件の内装、外装工事が完了したら、飲食店の開業に向けてメニュー開発や店舗で使用する調理器具などを購入しましょう。またこのタイミングで仕入れ業者も選ぶと良いでしょう。仕入れ業者選びは、飲食店経験者であればそのツテから探すのも良いでしょう。
これまで飲食店に携わっていない場合は、インターネットで色々な仕入れ業者をみつけることができるので一度インターネットで探すのも良いでしょう。
開業するまでに必要な届出があるので忘れずに手続きしておきましょう。「食品衛生責任者」「防災管理者」は必要な届出で、これを忘れてしまうと開業が遅れてしまうので注意しましょう。
また飲食店開業には色々な資格があるのでお店のコンセプトに合った資格を取得するのも良いでしょう。資格については詳しい記事があるのでそちらを参考にしてみてください。
「飲食店の開業に必要な資格」の記事はコチラ
またスタッフ採用と教育もこのタイミングで行うと良いでしょう。社員やアルバイトを採用したら、スタッフ教育を行いましょう。調理スタッフには調理の仕方や盛り付けを、ホールスタッフには接客の指導などを行いましょう。
プレオープンとは本番直前に行う試運転のことです。接客や提供する料理などに問題がないかの最終チェックとなります。ここでもし上手く行かない原因があればオープンまでに改善するようにしましょう。プレオープンでは満席時を想定して行うと良いでしょう。
スタッフの採用と研修も終わり晴れてオープンですが、これがゴールではありません。オープンして一息つきたいところですが、この後はどのようにして上手にお店を運営していくかを考えていくことが重要です。
実際に開業してから備品が足りなかったり、スタッフがもっと必要になったなど色々な問題が出てくるでしょう。改善できる点はすぐに改善し、このようにしたら利益が取れるなど考えることが大切です。
ここまでで開業までの流れについて説明してきました。今からはスムーズな流れで開業するポイントについて説明していきます。
コンセプトはどのようなお店にするかを決める一番重要なポイントです。コンセプトは物件やメニューをどのようなものにするべきかなど開業準備の基礎となるのでしっかりと考える必要があります。適当な感じで決めてしまうと、最初は上手くいったとしても後になって動きが全て曖昧になってしまうこともあります。
もしコンセプトに悩んでしまったら「5W1H」でコンセプトを作ってみると良いでしょう。「5W1H」とはビジネス用語で使われる言葉で「誰に、いつ、どこで、何を、なぜ、どのように」を指し示す言葉で伝えたいことが明確に伝わります。
もし悩んでしまった際や明確に決まっていない場合はこちらを念頭に置いてみてください。
融資にも必要な事業計画書はしっかりと作成する必要があります。事業計画書をしっかり作ることで融資に通りやすいだけでなく、売上計画を記載する箇所もあり、数値化することでより具体的に見通しを立てることができます。
またメニューの価格設定などの事業計画書から判断もできるので、しっかりと作成することが大事です。
飲食店の物件選びは特に重要です。物件の立地条件で飲食店の売上を決めると言っても過言ではないからです。店舗物件は一度決めて開業してしまうと簡単に変更することはできないため、慎重に選びましょう。
飲食店の物件選びについては詳しく説明している記事がありますのでそちらを参考にしてください。
「飲食店開業時の物件」の記事はコチラ
飲食店を開業するには、綿密な準備と適切な情報収集が不可欠です。机上の空論ではなく、現場の状況を踏まえた実践的な準備が、成功への第一歩となります。
開業前に、飲食店経営に関する基本的な知識を網羅的に習得することが重要です。
インターネットで手軽に情報収集できる時代だからこそ、信頼性の高い情報源を見極め、多角的な視点を持つことが大切といえます。
成功した飲食店の成功要因を分析し、自身のビジネスモデルに取り入れるべき要素を見極めましょう。同時に、失敗事例から学び、リスク回避のための対策を講じることも重要です。
過去の事例を研究することで、現実的な事業計画を立てることができます。
常に変化する飲食業界のトレンドを把握し、消費者のニーズを的確に捉えることが重要です。
競合店の分析も怠らず、市場における自身のポジションを明確に理解することで、競争優位性を築くことができるでしょう。
食品衛生法、消防法など、飲食店経営に関わる法律や規制は多岐に渡ります。
無知によるトラブルを避けるためにも、開業前に必ず関係法令を熟知し、遵守するための体制を整えましょう。
開業準備や経営に関する課題は、専門家の知見を活用することで効率的に解決できます。それぞれの専門分野のプロフェッショナルと連携することで、より確実な成功を目指しましょう。
税務や会計処理は専門知識が求められる複雑な分野です。税理士や会計士に相談することで、最適な税務戦略や会計管理を実現し、経営の健全性を確保できます。
契約書の作成や法律問題への対応は、弁護士に相談することで適切な処理ができます。法的トラブルは事業運営に大きな支障をきたすため、専門家のサポートは不可欠です。
開業計画の策定や経営戦略は、経営コンサルタントのアドバイスを受けることで、より精度の高いものになります。
市場分析や競合分析に基づいた戦略は、ビジネスの成功確率を飛躍的に高めます。
日本政策金融公庫や信用保証協会は、資金調達に関する相談窓口として積極的に活用すべきです。
融資制度や助成金制度など、公的支援を活用することで、資金調達の負担を軽減できます。
飲食店経営は、地域社会との共存共栄が不可欠です。様々な関係者との良好な関係を築くことで、ビジネスの基盤を強化しましょう。
異業種交流会に参加することで、多様な業界のビジネスパーソンと繋がり、新たな発想やビジネスチャンスを得ることができます。
異なる視点を取り入れることで、イノベーションを生み出すきっかけが生まれる可能性があります。
地域イベントへの参加や地域住民との積極的な交流は、お店の認知度向上に大きく貢献します。
地域社会に根ざした経営は、長期的な信頼関係を構築し、持続可能なビジネスモデルを確立する上で重要です。
飲食店経営者団体に所属することで、経験豊富な先輩経営者から実践的なアドバイスや成功事例を学ぶことができます。
業界の知見やノウハウを共有することで、自身の経営スキルを向上させることができます。
開業後も、変化する市場環境に適応し、持続的な成長を維持するための戦略が必要です。
集客は飲食店経営の生命線です。多様な集客手法を理解し、効果的な戦略を展開することで、安定した顧客基盤を築きましょう。
ターゲット層の属性や行動パターンを分析し、最適な広告媒体とメッセージを選択することで、広告効果を最大化できます。
費用対効果の高い広告戦略は、限られた予算を有効活用する上で重要です。
優れた顧客体験を提供し、口コミによる集客効果を高めることは、現代のマーケティングにおいて不可欠です。
SNSなどを活用した口コミマーケティング戦略は、新規顧客獲得に大きく貢献します。
定期的なイベントやキャンペーンは、顧客の来店頻度を高め、リピーター獲得に繋がります。顧客とのエンゲージメントを高めることで、持続的な関係性を構築することができます。
効率的な経営は、利益最大化と持続可能な成長を実現するための基盤となります。
食材費、人件費、光熱費など、あらゆるコストを細部まで分析し、無駄な支出を削減することで、利益率を向上させることができます。
POSレジや予約管理システムなどのITツールを導入することで、業務効率を改善し、人為的なミスを最小限に抑えることができます。
従業員のスキルアップは、顧客満足度向上に直結します。適切な教育プログラムを提供することで、従業員のモチベーションを高め、サービス品質の向上に繋げましょう。
今回の記事では飲食店の開業の流れについて説明しました。
飲食店の開業は早くても6ヵ月、長いと1年かかる可能性もあります。事業計画書をしっかりと作ることやコンセプトの明確さがスムーズな流れで開業できるポイントなので、是非そこを意識して進めてみてください。