開業までのスケジュールを立てよう

開業

2020/07/15

開業までのスケジュールを立てよう

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「いつか独立して、自分の店を持ちたい。」

飲食店に勤めているほとんどの方が考えていることだと思います。しかし、無事に開業を迎えるまでには非常に多くのハードルを乗り越えなくてはなりません。

今回は開業までにやらなければいけないこととそのスケジュールの立て方をお話しさせていただきます。

 

OPEN日を想定して、逆算して考える

開業予定者の方に開業予定日をお聞きすると「いい物件が見つかったら」と答える方が多くいらっしゃいます。そう答えた方の大半は経験上開業できていません。

残念なお話ですが、100%理想通りの物件に出会える可能性はほぼありません。理想の物件をずっと探していて開業準備に入ってから3年以上も開業できていない方もいらっしゃいます。しっかりと、いつまでにOPENするかを決めて開業準備をしてください。OPEN日から逆算して、いつまでに物件を決定するかの期日を決め、物件探しに取り組んでください。

 

居酒屋の開業のケースで一例をあげると

・12月の忘年会シーズンにしっかり営業ができるようにしたい
          ↓
・スタッフのトレーニング期間を考慮して、11月1日OPEN
          ↓
・内装等の工事期間を1ヶ月かけるので、9月中には物件を決定する

といった感じで、スケジュールを立てましょう。

 

 物件契約日を基準に全体のスケジュールを考える

OPENまでの全体スケジュールは物件契約日を基準に、“物件契約前にすること”と“物件契約後でないとできないこと”にわけて考えます。

物件契約後は、内装や設備の決定・発注、借入の申し込み、アルバイトの採用、消防・保健所への手続き・・・・・・・。とOPEN日までにやらなければいけないことが連発します。そのため、物件契約前にできることをきっちりとやっておくことが重要となります。

物件契約前にやるべきことは、お店のコンセプト作りと損益のシミュレーションです。具体的な内容はお店のコンセプトを作ろう損益のシミュレーションをしようを参照してください。

 

物件探しで気を付けること

物件探しで一番意識が必要なのは、期限を決めることです。

期限を決めておかないと、ずっと理想の物件を追い求め、準備期間が長引くことで貴重な開業資金がドンドン減っていってしまいます。

物件探しは、恋人探しと似ていると思います。

・いつ出会うかわからない
・100%理想通りにはいかない(寂しい話ですが・・・)
・いい物件(パートナー候補)には必ずライバルが存在し、早く決めないと取られてしまう

残念ながら理想通りの出会いができる方は一握りです。そのため(表現は悪いですが)妥協が必要となります。

20坪欲しかったけど18坪しかない、20,000円/坪で借りたかったけど22,000円かかってしまう、もう少し駅に近い方がいい・・・・・・・・。理想にはキリがありません。何度も言いますが、理想通りの物件を探し続けて独立できない方がたくさんいます。期限を決めておくことで80点だけどこの物件で勝負しよう。と、腹をくくって先に進んでください。

 

物件契約前にやるべきことをきっちりとやろう

物件解約後でないとできないことで一番厄介なのが“開業資金の借入”です。

・物件が決まっていないと申し込みができない
・申し込みの際に創業計画(開業にあたってどのような投資が必要で、開業後はどうやって・どれだけの利益が出せるか、返済が滞りなくできるのか等々を考慮した事業計画)が必要
・申し込みをしてから融資可否の回答が出るまで4週間程度かかる

この3点が特徴です。

 

物件決定→創業計画作成→融資申込→融資決定を準備なしで行うと、2ヶ月程度の時間は必要となってしまいます。OPENまでに期間を考えると、融資の結果が出る前に物件の賃貸借契約をし、内装業者さんに動いてもらっている方が大半です。融資の結果が出ていないのに店を借り、内装業者さんに発注しているということです。

「借入できなかったら、どうしよう」開業者がかかえる一番のストレスがこの悩みです。このストレスを受ける期間を短くするためにも物件契約前にやるべきことをきっちりやっておきましょう。

 

物件契約前にやるべきことは、お店のコンセプト作りと損益のシミュレーションです。具体的な内容はお店のコンセプトを作ろう損益のシミュレーションをしようを参照してください。物件契約前にこの2つを行い、創業計画のベースを作っておくことで、物件決定→創業計画作成の期間が圧倒的に短縮されます。

 

物件が決まっていないのにどうやって計画を作るの

創業計画には、

・開業にあたってどのような投資が必要でその資金はどう集めるのか
・開業後はどのようなお店をどう運営し、どれだけの利益が出せるか
・返済が滞りなくできるのか  等々を記載します。

物件が決まる前にこの計画のベースを作ってください。

「物件が決まっていないのに、こんなの作れるわけないじゃん」という声をよく聞きます。おっしゃる通り、この時点では物件は決まっていません。なので、今は理想の物件が見つかって、契約できたとしたらの前提で創業計画書のベースを作ってください。物件が決まったら、理想の物件と条件が異なっている箇所だけを修正すれば創業計画が出来上がるようにベースを作っていただきたいのです。

物件が決まってから創業計画書作成をゼロから始めるのではなく、理想の物件で創業計画のベースを作っておき、理想と現実のギャップを修正することで創業計画が出来上がるように準備をしておきましょう。

 

読んでいただいた皆さんの開業が順調にいくことを祈念しています。

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